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顧客体験に没頭していると思われる、ノート PC を見ている人。

顧客体験とは?

顧客体験とは、ブランドやビジネスで顧客が経験する全体的なエクスペリエンスです。優れた顧客体験を構築することで、コスト削減、売上の増加、顧客ロイヤルティの確立と育成を実現できます。

それぞれの顧客エクスペリエンス、つまりタッチ ポイントこそが、顧客体験における対応として重要です。これは、Web サイト、メール、ソーシャル メディア、電話、顧客ロイヤルティ プログラム、有料広告、さらに実店舗にも影響する、従来とデジタルのエクスペリエンスを両方とも含みます。

こうしたタッチポイントをチームが把握することで、顧客の期待を管理して、成功はもちろんのこと失敗も評価し、継続的な改良を実施して優れた顧客体験を一貫して提供できます。しかし、どのようなタッチポイントであれ、最も印象に残り、満足度を高めるエクスペリエンスを、可能な限り確実に提供するべきです。その方法こそが、顧客体験の理解とマッピングなのです。


顧客体験の各段階を理解する

顧客体験は、顧客ライフサイクル全体で実施するやり取りをすべて含むため、製品やサービスの複雑さに応じて数日から数週間、場合によっては数か月に及ぶ可能性があり、これは通常、複数のチャネルにまたがります。特別で包括的かつシームレスなエクスペリエンスを作成するためにチームが確実に連携することで、肯定的かつ効果的な顧客エンゲージメントを短期間で簡単に実現できます。

顧客タッチポイントは、通常、顧客ライフサイクルの 5 つの段階で発生します。こうしたタッチポイントを定義することで、顧客への対応を、いつ、どこで、どのように、なぜ実施するのかを、より深く理解できます。この 5 つの段階を次に示します。

  1. 認知。 顧客はニーズや問題点を特定し、その解決方法について情報を求めています。この段階で適切な対応を実施すると、製品やサービスに対する対象ユーザーの全体的な認知を高めることができます。
  2. 検討。 この段階にある見込顧客は、購入する前にメリットを積極的に評価できます。さらに競合企業の製品やサービスを特定して、調査するかもしれません。
  3. コンバージョン。 この段階では専用の行動喚起を利用して、顧客が製品やサービスを採用するように促します。通常は、顧客に購入やサインアップを呼びかけます。
  4. 定着。 満足度の高い顧客は、今後も長期的に製品やサービスを利用し続けるでしょう。彼らは一貫してビジネスをもたらし、継続的に購入することでロイヤルティを示す顧客になります。
  5. 口コミ。 満足度の高い常連の顧客は、レビューや意見を共有する口コミ マーケティングによって、肯定的な体験を周囲の人たちに伝えます。彼らはフォーラムに書き込んだり、またはケース スタディやサクセス ストーリーに参加するなど、構造化されたアクションに同意することで、おそらく他の顧客に助言を与える可能性が最も高い人たちです。

顧客体験を最適化することのメリット

顧客体験を理解し、構築する目的は、顧客の行動を評価し、予測することです。顧客の行動とニーズを正確に予測することで、優れた顧客体験を構築できる可能性が高まります。顧客体験を定義するメリットについて、以下にいくつかの例を示します。

顧客体験を評価して改善する

すべてのチャネルにわたる体験全体を長期的に分析することで、マーケティング戦略を改善するチャンスを発見し、マーケティングの効果を高めて最終的には顧客体験を向上させるためのキャンペーン改善など、具体的なアクションを導き出せます。

運用効率を高め、コストを削減する

非効率的な顧客体験を合理化することで、顧客の手間を軽減しながら運用コストを削減する機会を特定します。

ロイヤルティの向上

顧客体験を詳細に検証し、離反の可能性を高める行動のトリガーを組み込むことで、顧客エクスペリエンスの修正が必要な領域とロイヤルティを促進する方法をすばやく特定し、定着率を高めます。

売上を増やす

組織が顧客のニーズを特定できたら、あとはこれらのインサイトをもとに顧客エクスペリエンスを改善します。受注の可能性が最も高い対象者にアップセルやクロスセルを実施するなど、優れたマーケティング戦略の設計と実装を行い、売上を最大化できます。


顧客体験フレームワークを作成する

顧客に提供する体験を調査し、マッピングすると、顧客のニーズをより的確に理解して必要な対応を実施できます。それぞれのタッチポイントで顧客が見たり、聞いたり、感じたりした対象を特定し、確認することで、顧客にとって理想的なブランド エンゲージメントを把握しましょう。製品やサービスをより適切に提供するチャンスを特定して、適切な対象ユーザーのニーズを満たし、さらに理想的には、顧客が何度も利用するようにロイヤルティを構築します。

効果的な顧客体験フレームワークの特徴を次に示します。

  1. 行動。 あなたのブランドを発見する際に顧客はどのような行動を取り、その後、どのような行動によって購入プロセスの次の段階に進んでいますか? 適切なタイミングで、適切なチャネルの、適切なコンテンツに顧客を接続するためには、どのようなアクションが必要でしょうか? 離反の可能性が高い顧客や、購入体験の先に進まない顧客に対しては、どのような対応が適切でしょうか?
  2. 動機付け。 顧客が解決したい課題は何でしょうか? または顧客が抱えている欲求は何でしょうか?
  3. 疑問点。 顧客が購入に至る前に、解決と理解を求めている疑問は何でしょうか? 製品やサービスを購入する前に、顧客はそれらを試したいと考えているでしょうか?
  4. 問題点。 顧客が購入を躊躇している原因は何でしょうか?

体験フレームワークを導入することで、顧客の視点で考えて、理解できるようになります。顧客体験をマッピングして各タッチポイントの重要性を詳細に確認すれば、顧客の期待を満たすハードルが下がります。


体験マッピングと体験分析の比較

顧客体験のマッピングは、タッチポイントの経路を理解するための標準的な方法ですが、エンドツーエンドで体験を改善する際に不可欠な行動やその他の詳細に関するインサイトを得られません。一方、体験分析は、顧客に関する情報をより広範囲に提供するため、エクスペリエンスをパーソナライズするために必要な全体像を獲得できます。

体験分析が特に優れている点を次に示します。

  • データに基づく分析によって、顧客の全体像をより詳細に導き出します。これは顧客の行動、取引、統計情報を含み、さらにブランドに興味を持ったタイミング、方法、場所も明らかにします。
  • 常に最新の情報と、そのデータの時間経過にともなう変化を確認する機能を提供し、さらにそれらを複雑なオムニチャネル体験から測定します。これによって実用的なインサイトを導き出して、組織全体のチームがデータに基づいて意思決定できるようにし、エクスペリエンスと効果の改善を実現します。
  • 定量的データと定性的データを統合して、顧客体験の改善、離反の予防、ロイヤルティ獲得を実現するチャンスの発見に利用します。
  • 人工知能 (AI) と機械学習で、顧客体験が抱える根本的な問題を明らかにし、サービス品質と顧客満足度の改善につなげます。

マッピングは、顧客体験に関する視覚的なスナップショットをビジネスにもたらしますが、体験分析は、顧客の行動を直接測定し、定量化します。これら両方の機能を搭載する顧客インサイト ツールを実装すれば、顧客エクスペリエンスを改善する準備が確実に整います。

Dynamics 365 Customer Insights で体験について理解する

体験の特定、パフォーマンスの理解、顧客体験の最適化に必要な時間は、場合によって変動します。既存の体験から明らかな問題点をいくつか取り除く作業は単純に見えますが、詳細を掘り下げる努力は多くの成果をもたらすでしょう。

Dynamics 365 Customer Insights で、行動、トランザクション、統計情報のデータを統合し、AI を活用したインサイトを獲得すると、顧客の詳細やビジネスの各要素とのやり取りについて、より深く理解できます。比類なき短時間でインサイトを導き出し、その全体像を把握して、顧客体験をすべて最適化しましょう。